▼目次
1. ボトックスの仕組みと効果
2. ボトックスの効果は何ヶ月続く?頻度の目安
3. ボトックスを継続する場合の注意点とリスクについて
4. 西新宿の歯医者 新宿ウエストゲート歯科のボツリヌストキシン注射
日常生活の中で、無意識に歯を噛みしめたり、強く食いしばったりしてしまう方は少なくありません。これらの習慣は、歯のすり減りや顎の痛み、頭痛、肩こりなどの症状につながることもあります。このような症状を緩和させるために、歯科ではボトックス(※)を使用するケースがあります。しかし、ボトックスは一度打てば永久に効果が続くわけではありません。どれくらいの頻度で打つべきなのか、効果はどのくらい持続するのか、気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、歯医者でのボトックスについて、効果の持続期間や頻度について解説します。
※「ボトックス」という名称は、アラガン社が製造販売する薬剤の商品名です。 正式には、ボツリヌス菌が生成するたんぱく質を利用した「ボツリヌストキシン注射」と呼びます。
1. ボトックスの仕組みと効果
ボトックスとは、「ボツリヌス菌」が作り出すたんぱく質を成分とする薬剤で、筋肉の動きを一時的に抑える働きがあります。美容分野ではしわ改善目的で知られていますが、医療分野では筋肉の緊張を緩和させるために活用されています。
歯科では、自由診療として咬筋(こうきん)と呼ばれる筋肉にボトックスをして、無意識のうちに過剰に力が入ってしまわないように施術することがあります。
主な目的は以下の通りです。
①顎の緊張
筋肉の働きを一時的に抑えることで、噛みしめる力が弱まり、顎関節へ負担の軽減につながります。
②歯ぎしり
睡眠中の歯ぎしりが軽減されることで、歯のすり減りや割れといったリスクを抑えられる可能性があるといわれています。
③頭痛や肩こり
噛みしめによって生じる筋肉の緊張がゆるむことで、不快感の軽減につながる可能性があるとされています。
④ガミースマイル
上唇を引き上げる筋肉にボトックスをすることで、笑った際の歯ぐきの露出が抑えられる可能性があります。筋肉の動きによるガミースマイルの場合に検討されることがあります。
ボトックスは、噛みしめや食いしばりの根本原因を取り除くものではありません。しかし筋肉の過剰な働きを一時的にゆるめる施術として、歯科で取り入れられています。
2. ボトックスの効果は何ヶ月続く?頻度の目安
ボトックスの効果は永久的なものではなく、時間の経過とともに徐々に薄れていきます。そのため、持続期間と適切な頻度を理解しておくことが大切です。
①一度の施術での効果持続期間
ボトックスの効果は、施術後2〜3日ほどで現れ始め、1〜2週間でピークを迎えます。その後、3〜4ヶ月程度で効果がゆるやかに減退していきます。個人差はありますが、多くの方が3〜4ヶ月おきの再施術が目安とされています。
②初回は効果が早く切れることも
初めてボトックスを受けた場合、身体が成分に慣れていないことから、2ヶ月ほどで効果が切れてしまうこともあります。そのため、最初の2回は少し短めのスパン(2〜3ヶ月)で再施術する場合もあります。
③継続的に受けることで効果が安定することも
ボトックスは定期的に継続することで、筋肉の過剰な緊張が抑えられ、噛みしめや歯ぎしりの習慣自体が弱まることがあります。その結果、施術の間隔が徐々に長くなっていくケースもあります。
④推奨される施術頻度
一般的な目安は「3〜4ヶ月に1回」ですが、噛みしめの強さや症状の程度により、2ヶ月間隔で施術する方もいれば、半年に1回のメンテナンスで済む方もいます。定期的に歯科医院で経過を確認しながら、自身の症状に合わせた最適な頻度を相談することが大切です。
⑤頻度が高すぎる場合の注意点
ボトックスは筋肉に作用する薬剤のため、必要以上に頻繁に施術すると、筋肉が過度に萎縮したり、咬む力が弱くなりすぎてしまうことがあります。特に咀嚼力が必要な方やスポーツ選手などは、ボトックスの影響を慎重に見極める必要があります。
効果や持続期間は個人差があるので、まずは3ヶ月おきに様子を見ながら、徐々に自分に合った周期を見つけていきましょう。
3. ボトックスを継続する場合の注意点とリスクについて
ボトックスは噛みしめやくいしばりの改善に対応できる方法ですが、繰り返し行う施術だからこそ注意すべき点やリスクも理解しておく必要があります。
①筋肉の使いすぎによる負担
ボトックスによって咬筋の働きが抑えられると、別の筋肉が補うように過剰に働くことがあります。これにより側頭筋や顎関節周囲の筋肉に負担がかかることがあります。治療を継続する際は、身体の反応を見ながら慎重に進めることが重要です。
②咬む力が一時的に低下
ボトックスは筋肉の力を一時的に抑えるため、強く咬む動作が苦手になる方もいます。咀嚼力が弱まり、食事の際に違和感を覚えることがありますが、通常は時間の経過とともに解消されることが多いです。特に硬い食べ物を好む方は、初回の注射後に変化を感じやすいため、事前に説明を受けておきましょう。
③表情の変化
咬筋は顔の輪郭にも関与しているため、筋肉がやわらぐことでフェイスラインがスッキリ見える反面、「顔がこけたように見える」と感じる方もいます。美容目的でボトックスを受ける場合はこの変化が歓迎されることもありますが、機能の改善を目的とした場合は見た目の変化が気になる可能性もあります。
④施術の頻度が高いと耐性の可能性
短期間に繰り返し施術を行うと、体がボトックスに対して「耐性」を持ってしまうことがあります。耐性がついてしまうと効果が感じられなくなることがあるため、施術の間隔は歯科医師と相談のうえ、適切に空けることが推奨されます。
⑤併用治療とのバランス
ボトックスだけに頼らず、ナイトガード(マウスピース)や生活習慣の見直しなどを併用することで、より根本的な症状の改善につながることもあります。そのためストレスケアや噛み合わせの調整など多角的なアプローチが重要です。
ボトックスは筋肉の緊張緩和が期待できる方法ですが、「継続して使う」という特性上、計画的な通院と慎重な経過観察が求められます。
4. 西新宿の歯医者 新宿ウエストゲート歯科のボツリヌストキシン注射
西新宿の歯医者 新宿ウエストゲート歯科では以下の治療を行っています。
<ボトックス治療の対象症状>
➀歯ぎしり
ボトックス治療の費用は、両側の咬筋への注射で、初回33,000円(税込)となります。
継続的に処置が必要となり、2回目以降は22,000円(税込)となります。
効果の程度による保証は致しかねますのでご了承ください。全額医療費控除の対象となります。
➁人中短縮
鼻の下を短くする効果が期待されます。
➂ガミースマイル
笑うと歯茎が大きく露出し笑顔に審美障害が発生しているのを防ぎます。
➃梅干し顎
顎のしわの改善が期待されます。
<新宿ウエストゲート歯科の歯ぎしり・食いしばり治療法>
➀就寝中の歯の保護にナイトガードを作成
就寝中の歯ぎしりや、噛み締めから歯を守るために、「ナイトガード」という、夜にはめるマウスピースを装着し物理的に保護する方法があります。
健康保険で対応できます。
➁ボツリヌストキシン注射
強く噛む原因とされる咬筋の力を化学的に弱めて上げる方法です。
それをボツリヌストキシン療法、いわゆる商品名で知られるボトックス療法です。
美容外科ではエラボトックスと言われアゴのエラ部分を小さくします。
効果がある程度高いのですが保険外診療となります。ただし、歯科では歯ぎしり治療で行うため医療費控除の対象となります。
まとめ
噛みしめや食いしばりの症状に対するボトックスは、3〜4ヶ月を目安に継続することで効果を維持できるケースもあります。ただし、頻度には個人差があり、ボトックスの効果や体の反応を見ながら調整が必要です。また、咬む力の低下や表情の変化といった副作用にも注意が求められます。自分に合った施術頻度は歯科医師と相談をしながら決めていきましょう。
西新宿でボツリヌストキシン注射による噛みしめ・くいしばり対策をご検討中の方は、ぜひ新宿ウエストゲート歯科までお問い合わせください。
監修
新宿ウエストゲート歯科
院長・歯科医師 唐澤 一豊